互換性要件

最新の Java トレーサーは、バージョン 8 以上のすべての JVM をサポートしています。8 以下の JVM バージョンに関する追加情報は、サポートする JVM ランタイムをお読みください。

Datadog の Java バージョンとフレームワークのサポート一覧 (レガシーバージョンとメンテナンスバージョンを含む) については、互換性要件ページをご覧ください。

インストールと利用開始

アプリ内のドキュメントに従ってください (推奨)

Datadog アプリ内のクイックスタート手順に従って、最高のエクスペリエンスを実現します。例:

  • デプロイコンフィギュレーション (ホスト、Docker、Kubernetes、または Amazon ECS) を範囲とする段階的な手順。
  • serviceenvversion タグを動的に設定します。
  • セットアップ中に Continuous Profiler、トレースの 100% の取り込み、およびトレース ID 挿入を有効にします。

APM に Datadog Agent を構成する

インスツルメントされたアプリケーションからトレースを受信するように Datadog Agent をインストールして構成します。デフォルトでは、Datadog Agent は apm_config 下にある datadog.yaml ファイルの enabled: true で有効になっており、http://localhost:8126 でトレースデータをリッスンします。コンテナ化環境の場合、以下のリンクに従って、Datadog Agent 内でトレース収集を有効にします。

  1. メイン datadog.yaml コンフィギュレーションファイルapm_config セクションで apm_non_local_traffic: true を設定します。

  2. コンテナ化された環境でトレースを受信するように Agent を構成する方法については、それぞれの説明を参照してください。

Docker
Kubernetes
Amazon ECS
ECS Fargate

  1. アプリケーションがインスツルメントされた後、トレースクライアントはデフォルトで Unix ドメインソケット /var/run/datadog/apm.socket にトレースを送信しようとします。ソケットが存在しない場合、トレースは http://localhost:8126 に送信されます。

    別のソケット、ホスト、またはポートが必要な場合は、環境変数 DD_TRACE_AGENT_URL を使用します。以下にいくつかの例を示します。

    DD_TRACE_AGENT_URL=http://custom-hostname:1234
    DD_TRACE_AGENT_URL=unix:///var/run/datadog/apm.socket
    
    java -javaagent:<DD-JAVA-AGENT-PATH>.jar -jar <YOUR_APPLICATION_PATH>.jar
    

    システムプロパティを使うこともできます:

    java -javaagent:<DD-JAVA-AGENT-PATH>.jar \
        -Ddd.trace.agent.url=$DD_TRACE_AGENT_URL \
        -jar <YOUR_APPLICATION_PATH>.jar
    

    同様に、トレースクライアントは Unix ドメインソケット /var/run/datadog/dsd.socket に統計情報を送信しようと試みます。ソケットが存在しない場合、統計情報は http://localhost:8125 に送信されます。

  1. Datadog Agent の DD_SITE に設定して、Agent が正しい Datadog の場所にデータを送信するようにします。

AWS Lambda で Datadog APM を設定するには、サーバーレス関数のトレースドキュメントを参照してください。

トレースは、HerokuCloud FoundryAWS Elastic BeanstalkAzure App Service など、他の多くの環境で利用できます。

その他の環境については、その環境のインテグレーションのドキュメントを参照し、セットアップの問題が発生した場合はサポートにお問い合わせください。

アプリケーションのインスツルメンテーション

Kubernetes アプリケーション、または Linux ホストやコンテナ上のアプリケーションからトレースを収集する場合、以下の説明の代わりに、アプリケーションにトレーシングライブラリを挿入することができます。手順については、ライブラリの挿入をお読みください。

Agent のインストール後、アプリケーションをトレースする場合は以下の操作を行ってください。

  1. 最新のトレーサークラスファイルを含む dd-java-agent.jar を、Datadog ユーザーがアクセス可能なフォルダにダウンロードします。

    wget -O dd-java-agent.jar https://dtdg.co/latest-java-tracer
    

    注: 特定のメジャーバージョンの最新ビルドをダウンロードするには、代わりに https://dtdg.co/java-tracer-vX リンクを使用します。ここで X は希望するメジャーバージョンです。 例えば、最新のバージョン 1 のビルドには https://dtdg.co/java-tracer-v1 を使用します。マイナーバージョン番号を含めることはできません。また、特定のバージョンについては、Datadog の Maven リポジトリを参照してください。

  2. IDE、Maven または Gradle アプリケーションスクリプト、java -jar コマンドから、Continuous Profiler、デプロイ追跡、ログ挿入(Datadog へログを送信する場合)を使用してアプリケーションを実行するには、-javaagent JVM 引数と、該当する以下のコンフィギュレーションオプションを追加します。

    java -javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar -Ddd.profiling.enabled=true -XX:FlightRecorderOptions=stackdepth=256 -Ddd.logs.injection=true -Ddd.service=my-app -Ddd.env=staging -Ddd.version=1.0 -jar path/to/your/app.jar
    

    注: プロファイリングを有効にすると、APM のバンドルによっては請求に影響を与える場合があります。詳しくは、料金ページを参照してください。

環境変数システムプロパティ説明
DD_ENVdd.envアプリケーション環境(productionstaging など)
DD_SERVICEdd.service同一のジョブを実行するプロセスセットの名前。アプリケーションの統計のグループ化に使われます。
DD_VERSIONdd.versionアプリケーションのバージョン(例: 2.52020031814151.3-alpha など)
DD_PROFILING_ENABLEDdd.profiling.enabled継続的プロファイラーを有効化
DD_LOGS_INJECTIONdd.logs.injectionDatadog トレース ID とスパン ID に対する自動 MDC キー挿入を有効にします。詳しくは、高度な使用方法を参照してください。
DD_TRACE_SAMPLE_RATEdd.trace.sample.rate全サービスのトレースのルートでサンプリングレートを設定します。
DD_TRACE_SAMPLING_RULESdd.trace.sampling.rules指定したルールに合致するサービスのトレースのルートでのサンプリングレートを設定します。

追加のコンフィギュレーションオプション は以下で説明されています。

Java トレーサーを JVM に追加する

アプリケーションサーバーのドキュメントを使用して、-javaagent およびその他の JVM 引数を渡す正しい方法を確認してください。一般的に使用されるフレームワークの手順は次のとおりです。

アプリの名前が my_app.jar の場合は、以下を含む my_app.conf を作成します。

JAVA_OPTS=-javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar

詳細については、Spring Boot のドキュメントを参照してください。

Tomcat 起動スクリプトファイル (たとえば、Linux では setenv.sh) を開き、次を追加します。

CATALINA_OPTS="$CATALINA_OPTS -javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar"

Windows では、setenv.bat:

set CATALINA_OPTS=%CATALINA_OPTS% -javaagent:"c:\path\to\dd-java-agent.jar"

setenv ファイルが存在しない場合は、Tomcat プロジェクトフォルダーの ./bin ディレクトリで作成します。

  • スタンドアロンモードの場合:

    standalone.conf の末尾に次の行を追加します。

JAVA_OPTS="$JAVA_OPTS -javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar"
  • スタンドアロンモードと Windows の場合、standalone.conf.bat の最後に以下の行を追加します。
set "JAVA_OPTS=%JAVA_OPTS% -javaagent:X:/path/to/dd-java-agent.jar"
  • ドメインモードの場合:

    ファイル domain.xml の server-groups.server-group.jvm.jvm-options というタグの下に、以下の行を追加します。

<option value="-javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar"/>

詳細については、JBoss のドキュメントを参照してください。

jetty.sh を使用して Jetty をサービスとして開始する場合は、編集して次を追加します。

JAVA_OPTIONS="${JAVA_OPTIONS} -javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar"

start.ini を使用して Jetty を起動する場合は、次の行を追加します(--exec の下に。まだ存在しない場合は --exec 行を追加します)。

-javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar

管理コンソールで:

  1. Servers を選択します。Server Type で、WebSphere application servers を選択し、サーバーを選択します。
  2. Java and Process Management > Process Definition を選択します。
  3. Additional Properties セクションで、Java Virtual Machine をクリックします。
  4. Generic JVM arguments テキストフィールドに次のように入力します。
-javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar

詳細とオプションについては、WebSphere のドキュメントを参照してください。

  • -javaagent 引数を java -jar コマンドに追加する場合は、アプリケーション引数としてではなく、JVM オプションとして -jar 引数の_前_に追加する必要があります。例:

    java -javaagent:/path/to/dd-java-agent.jar -jar my_app.jar
    

    詳細については、Oracle のドキュメントを参照してください。

  • classpath に dd-java-agent を追加しないでください。予期せぬ挙動が生じる場合があります。

自動インスツルメンテーション

Java の自動インスツルメンテーションは、JVM によって提供される java-agent インスツルメンテーション機能を使用します。java-agent が登録されている場合は、ロード時にクラスファイルを変更することができます。

注: リモート ClassLoader でロードされたクラスは、自動的にインスツルメンテーションされません。

インスツルメンテーションの由来は自動インスツルメンテーション、OpenTracing API、または両者の混合になる場合があります。一般的に、インスツルメンテーションは次の情報を取得します:

  • OpenTracing API からタイムスタンプが提供されない限り、JVM の NanoTime クロックを使ってタイミング時間が取得されます
  • キー/値タグペア
  • アプリケーションによって処理されていないエラーとスタックトレース
  • システムを通過するトレース (リクエスト) の合計数

コンフィギュレーション

必要に応じて、統合サービスタグ付けの設定など、アプリケーションパフォーマンスのテレメトリーデータを送信するためのトレースライブラリーを構成します。詳しくは、ライブラリの構成を参照してください。

その他の参考資料