概要
インシデントフォローアップとは、インシデントが解決した後に実施されるタスクのことです。インシデントの調査中、チームは直近の問題解決には直接関係しないものの、対処が必要な課題に気づくことがあります。サービス復旧を急ぐあまりこうした事項を見失うのではなく、インシデント解決後に対処すべきフォローアップとして記録しておくことができます。
フォローアップとして記録される一般的な例には、以下のようなものがあります。
- インフラストラクチャーの改善: インシデント中に発見された、ログの設定ミス、アラートの欠落、不十分な監視範囲
- 技術的負債: リファクタリングが必要なコード、堅牢化が必要な脆弱なシステム、更新が必要なドキュメント
- プロセスの改善: ランブックの不備、不明確なエスカレーションパス、不足しているアクセス権限
- 根本原因の修正: 一時的な緩和策よりも対処に時間を要する根本的な問題
これらの項目をフォローアップとして記録することで、チームはインシデントの解決に集中しつつ、重要な改善事項が忘れ去られるのを防ぐことができます。
AI が提案するフォローアップタスク
インシデントの解決後、Incident AI はインシデントチャンネルをスキャンし、対応担当者がインシデント中に言及したフォローアップタスクを特定します。その後、ワンクリックでそれらを確認して作成するように促します。このようにして保存されたタスクは、Datadog Incident Management の [Incident Follow-ups] として表示されます。
AI が提案するフォローアップタスクを表示するには:
- Datadog で関連するインシデントに移動します。
- Slack から保存されたすべてのフォローアップタスクを一覧表示するには、[Post-Incident] タブを開きます。
フォローアップを作成して管理する
フォローアップはインシデント発生中のいつでも (解決前であっても) 作成できるため、対応担当者は必要な作業に気づいた時点でそれを記録できます。解決後、Jira または Work Management にフォローアップをエクスポートして、チームの既存のワークフローに組み込むことが可能です。
Datadog から: インシデントの [Post-Incident] タブに移動すると、そのインシデントに関連付けられたすべてのフォローアップを表示、作成、編集、追跡が行えます。
Slack から: インシデントチャンネルで /datadog followup を実行して新しいフォローアップを作成するか、/datadog followup list を実行して既存のフォローアップを表示および管理します。その他の Slack コマンドについては、「Slack と Datadog Incident Management の統合」を参照してください。
ポストモーテムノートブックでのフォローアップ
テンプレート変数 {{incident.follow-ups}} を使用すると、ポストモーテムノートブックにフォローアップを直接表示できます。Datadog Notebooks のポストモーテムテンプレートにこの変数を追加すると、この変数はフォローアップ項目のリストの展開と表示を行います。ノートブック上のリスト表示から、期限の設定、担当者の割り当て、または新しいフォローアップ項目の作成などを行うことができます。詳細については、「インシデントのポストモーテム」を参照してください。
フォローアップをエクスポートする
Incident Management から Work Management または Jira にフォローアップをエクスポートできるため、チームの既存のワークフロー内でそれらを追跡および管理できます。フォローアップを手動でエクスポートすることも、選択した Work Management または Jira プロジェクトにすべてのフォローアップを自動的にエクスポートするように Incident Management を設定することもできます。
フォローアップをエクスポートするには:
- Incident Management 設定 > Follow-Ups に移動します。
- エクスポートテンプレートを追加または定義します。エクスポートテンプレートは、Datadog がフォローアップをエクスポートおよび同期する方法を記述します。
- 以下のエクスポートテンプレートタイプがサポートされています。
- Work Management
- Jira
- テンプレートを定義する際、フォローアップとそのインシデントによって提供される変数を使用して、Datadog が結果の Datadog 作業項目または Jira Issue のフィールドをどのように設定するかを構成できます。例:
{{ title }} はインシデントのタイトル{{ severity }} はインシデントの重大度{{ follow_up_description }} はフォローアップの説明{{ follow_up_due_date }} はフォローアップの期限
- (オプション) プラットフォーム間でステータスがどのようにマッピングされるかを定義して、両方のプラットフォーム間でステータスの変更が同期されるようにすることができます。フォローアップには、Open と Done の 2 つのステータスがあります。
手動エクスポートと自動エクスポート
エクスポートテンプレートを定義した後、以下の 2 つのオプションから選択できます。
| エクスポートオプション | 説明 | 使用場面 |
|---|
| 手動エクスポート | インシデントの [Post-Incident] タブから、個々のフォローアップをオンデマンドでエクスポートします。 | 特定のフォローアップのみを選択的にエクスポートしたい場合に使用します。 |
| 自動エクスポート | フォローアップが作成されるたびに、テンプレートを使用してすべてのフォローアップを自動的にエクスポートするように Incident Management を設定します。 | デフォルトですべてのフォローアップを外部システムで追跡したい場合に選択します。 |
Work Management へのエクスポート
フォローアップ項目を Work Management にエクスポートすると、Datadog 内で直接フォローアップの管理、追跡、分析を行うことができます。たとえば、以下のことが可能です。
- 特定のユーザーに割り当てられた未解決のフォローアップ作業項目をすべて Datadog で表示する
- チーム別のフォローアップ作業項目を表示する Datadog ダッシュボードを作成する
- Jira や ServiceNow など、Work Management と統合されている外部アプリケーションに、これらの作業項目を自動的に同期する
Datadog がインシデントのフォローアップを Work Management にエクスポートすると、エクスポートテンプレートで選択したプロジェクト内に、そのフォローアップ用の作業項目が作成されます。
ステータスの同期: Datadog は、エクスポートテンプレートで定義したマッピングに従い、フォローアップと作業項目の間でステータスを双方向に同期します。
担当者の同期: Datadog は、フォローアップと作業項目の間で担当者を双方向に同期します。作業項目に設定できる担当者は 1 名のみであるため、フォローアップの担当者のうち、最初の 1 名のみが作業項目に割り当てられます。
Jira へのエクスポート
フォローアップを Jira にエクスポートするには、まず Jira 統合をインストールする必要があります。詳細については、「Datadog Incident Management と Jira の統合」を参照してください。
Datadog がインシデントのフォローアップを Jira にエクスポートすると、エクスポートテンプレートで選択したプロジェクト内に、そのフォローアップ用の Jira Issue が作成されます。
ステータスの同期: インシデントのフォローアップをクローズまたはオープンすると、Datadog はエクスポートテンプレートで定義したマッピングに基づいて、接続されている Jira Issue のステータスを自動的に同期します。これは一方向の同期です。
双方向の同期が必要な組織は、Jira プロジェクトとの双方向同期が設定された Work Management プロジェクトに対してエクスポートを行う必要があります。
関連資料