AIX 用 Agent の基本的な使用方法

Datadog UNIX Agent は特定のシステムアーキテクチャ向けに開発されており、Windows、Linux、MacOS Agent とは異なります。

このページでは、AIX 用 Datadog UNIX Agent のインストールと構成について説明します。

: Datadog Unix Agent は、PowerPC 8 以降および以下のバージョンの AIX をサポートしています。

  • AIX 6.1 TL9 SP6+
  • AIX 7.1 TL5 SP3+
  • AIX 7.2 TL3 SP0+

インストール

Datadog の Agent ダウンロードページに、ワンステップの ksh インストールスクリプトが用意されています。このスクリプトは、以下の環境変数をサポートします。

  • CHANNEL: デフォルトは stable です。パッケージリポジトリチャンネルを指定します。
    • 値: stablebetaunstable
  • VERSION: デフォルトは最新バージョンです。パッケージバージョンを指定します。
  • PROXY: デフォルトはなしです。プロキシの URI を指定します。
    • 例: http://proxy.foo.com
  • PROXY_USER: デフォルトは空です。プロキシサーバーのユーザー名を指定します。
  • PROXY_PASSWORD: デフォルトは空です。プロキシサーバーのパスワードを指定します。プロセス/コンテナ Agent の場合は、認証パスワードの受け渡しのためにこの変数は必須で、名前を変えることはできません。
  • INSECURE: デフォルトは false です。TLS 検証の省略を許可します。

別の方法として、こちらのページで最新リリースのダウンロードリンクが提供されています。

インストーラは次のように実行できます (ルートとして実行)。

installp -aXYgd ./datadog-unix-agent-<VERSION>.bff -e dd-aix-install.log datadog-unix-agent

これで、Agent が /opt/datadog-agent にインストールされます。

インストールログファイル

Agent のインストールログは、dd-aix-install.log ファイルに記録されます。このログを無効にするには、インストールコマンドの -e dd-aix-install.log パラメーターを削除します。

コマンド

説明コマンド (ルートとして実行)
Agent をサービスとして起動startsrc -s datadog-agent
サービスとして実行中の Agent の停止stopsrc -s datadog-agent
Agent サービスのステータスlssrc -s datadog-agent
実行中の Agent のステータスページdatadog-agent status
フレアの送信datadog-agent flare
コマンドの使用方法の表示datadog-agent --help

構成

Agent のコンフィギュレーションファイルおよびフォルダーは /etc/datadog-agent/datadog.yaml にあります

コンフィギュレーションファイルのサンプルが /etc/datadog-agent/datadog.yaml.example にあります。

基本的なコンフィギュレーションでは、通常、Datadog API キーが必要です。メトリクスを別のサイト (たとえば、EU インスタンス) に送信するために、site コンフィギュレーションオプションを使用できます。

ネットワーク設定によっては、プロキシ構成を指定する必要があります。

インテグレーション用構成ファイルの場所 /etc/datadog-agent/conf.d/

インテグレーション

Unix Agent は、次のシステムメトリクスを収集します。

  • cpu
  • ファイルシステム
  • iostat
  • load
  • memory
  • uptime
  • disk
  • ネットワーク

さらに、次のインテグレーションを有効にして、さらにメトリクスを収集できます。

提供されているコンフィギュレーションファイルサンプルをコピーして編集し、上記のインテグレーションを有効にします。サンプルは、/etc/datadog-agent/conf.d にあります。YAML コンフィギュレーションファイルの名前は、インテグレーションの名前と一致させる必要があります。/etc/datadog-agent/conf.d/<INTEGRATION_NAME>.d/conf.yaml はインテグレーション <INTEGRATION_NAME> を有効にし、そのコンフィギュレーションを設定します。コンフィギュレーションファイルの例は、/etc/datadog-agent/conf.d/<INTEGRATION_NAME>.d/conf.yaml.example にあります。

: 使用可能なメトリクスの一部は、Unix Agent のインテグレーションと、Linux、Windows、MacOS のインテグレーションとで異なります。Unix Agent を使用してプロセスとネットワークメトリクスを監視することは可能ですが、ライブプロセスモニタリングとネットワークパフォーマンスモニタリング機能は利用できません。また、ログ管理は、Unix Agent では利用できません。

Unix Agent には trace-agent コンポーネントがないため、APM のトレースやプロファイリングはサポートされていません。

DogStatsD の実行

DogStatsD を使用すると、カスタムメトリクスを収集して Datadog に送信できます。DogStatsD は UDP ポートの 1 つをリスニングし、そこに DogStatsD メトリクスを送信します。送信されたメトリクスは Datadog にリレーされます。

DogStatsD は、Agent と同じ構成ファイルに依存し、このファイルに DogStatsD 構成セクションがあります。DogStatsD サーバーは、通常、同じ Agent プロセス内で実行しますが、専用のプロセスが必要な場合は、スタンドアロンモードで起動することもできます。

DogStatsD を有効にするには、/etc/datadog-agent/datadog.yaml を編集し、関連する構成オプションを設定します。

/etc/datadog-agent/datadog.yaml

dogstatsd:                        # DogStatsD 構成オプション
  enabled: true                   # デフォルトでは無効
  bind_host: localhost            # 連結先のアドレス
  port: 8125                      # DogStatsD UDP リスニングポート
  non_local_traffic: false        # 非ローカルトラフィックのリスニング

: DogStatsD はデーモン化されずに、フォアグラウンドで実行されます。

既存の Python スーパーバイザーで Agent を実行する機能もあります。このツールを使い慣れている場合は、この方法で Agent デーモンを管理してもかまいません。Agent と DogStatsD の両方のエントリがあります。

Agent の稼働時間を監視する

Agent の稼働時間を監視するには、メトリクス datadog.agent.running を使用できます。このメトリクスは、Agent が Datadog にレポートを送信している場合に 1 を出力します。

Agent のアンインストール

インストールされている Agent を削除するには、次の installp コマンドを実行します。

installp -e dd-aix-uninstall.log -uv datadog-unix-agent

注: Agent のアンインストールログは、dd-aix-install.log ファイルに記録されます。このログを無効にするには、アンインストールコマンドの -e パラメーターを削除します。

その他の参考資料